福寿草(フクジュソウ)
男女同権と言われるようになって久しい。
そこへ、レディーファーストと言われて、
「んっ?」って思う。「同権なのに?」って感じる。
レディーファーストとは、一説によると、
先に入口から入ったり、前面に立たせることで、急な銃撃の予防にしていたことから、
そう呼ばれるようになったらしい。
日本はどうかというと、女性は男性の三歩下がって後を付いていくというのが
習わしであった時代もある。
これは、男尊女卑の象徴として語られることが多い。
しかし、これは男性が先に歩くことによって、後からついてくる女性を敵から
守ったことからくる習慣のようだ。
レディーファーストは、当初の目的とはずいぶん変わり、女性をエスコートする、
女性を引き立てる文化となっていると思う。
レディーファーストという文化も、日本の三歩下がってという習わしも、根本は、人を大切にするところからきているものだろう。
天理教の神様の教えでは、
「世界いちれつ」
とお教えくださっている。
男女同権ということだけでなく、性別を超え、年齢や立場に関係なく
まさに、「世界いちれつ」という。
世界いちれつの皆が、互い立て合い助け合いの陽気な世界を望んでおられる。
基本は、相手を尊び喜ばせ、その喜びを我が喜びとする世界であろう。
「福」と「寿」の草と書き、フクジュソウ。
旧暦の正月、2月ころから花を咲かせるので、
”福を告げる草”ということから、福寿草と呼ばれるようになったのだという。
まだ春の気配が少ない落葉樹林の中に、可憐な花を咲かせるフクジュソウ。
日当たりのいい場所を好み、太陽が当たると花を大きく開く。
その反面、昼間でも太陽が陰ってしまうと、花をしぼませてしまう。
それだけ太陽が好きなのかもしれない。
相手を喜ばせるには、まず自分が太陽のような明るい気持ちで、さりげなく相手を気遣
うことのできる人間に成長することが必要だと思う。
きっと、フクジュソウのような可憐な笑顔で応えてくれるだろう。
担当 M